フリマアプリと言えば、真っ先に挙げられるのがメルカリ。
その利用者数はフリマアプリで最大規模の月間1,000万人、プレスリリースによると2018年には出品数も10億品を突破しました。
そんな勢いのあるメルカリですが「民度が低い」と耳にしたことはありませんか?
ニュースでもたびたび「盗品が出品されていた」「転売禁止のものを高値で売っていた」などとネガティブな取り上げられ方をされることも。
そこで今回は、ヤフオク歴2004年~、メルカリ歴2015年~の筆者が、メルカリの民度や、メルカリとヤフオクの民度の違いについてガチ解説していきます。
メルカリの民度は本当に低い?
メルカリの民度は低いと言わざるを得ません。
もちろんちゃんと取引できるユーザーが多いのですが、その一方で信じられないくらいマナーが悪かったり、面倒臭いことを平気で言ってきたりするユーザーも他サービスと比べて多いです。
中でも民度の低さが顕著なのが値下げ交渉です。
公式でも「値下げ交渉は2割程度にしましょう」と言っていたこともありますが、メルカリでは値下げ交渉はよく行われています。
株式会社テスティーの調査によると、メルカリユーザーの64%が値下げ交渉をしたことがあり、メルカリユーザーの72%が値下げ交渉をされたことがあるという結果になっています。
購入時に値下げ交渉をしたことがある
・フリマアプリ平均:47%
・メルカリ:64%
・ヤフオク:26%
出品時に値下げ交渉をされたことがある
・フリマアプリ平均:66%
・メルカリ:72%
・ヤフオク:52%
その値下げ交渉ですが、「○円は可能でしょうか?」と質問されるならともかく、「○円くらいじゃないと高いと思います」「他の人は○円だったんですけど?」などというコメントを見ることも珍しいことではありません。
また、到着日の指定も多いです。
様々な要因によって変動し得る到着日の指定を、一個人の出品者に要求するのはどうかと思うこともあるのですが、「○日までに着くようにしてください」と言った要求をする人も多いです。
また、値下げや到着日指定に出品者が応じたものの「やっぱりいいです」ということもよくあり、民度の低さを示す事案は枚挙にいとまがありません。
一方で、メルカリは5ちゃんねるのように罵詈雑言で溢れかえっているというわけではありません。取引中に罵倒したり嫌味を言ってきたりする人もいますが、たまにです。
メルカリでいわれる民度が低いは、より正確に言うと「他のフリマ・オークションサービスと比べて気軽に値下げ交渉や何らかの要求をしてくるユーザーが多いので、面倒臭い」だと思います。
とはいえ、メルカリはユーザーがとても多く、活発的に売買が行われています。他のフリマ・オークションサービスよりも気軽に購入や出品できるのも魅力です。
そのため購入者にとっても出品者にとっても非常に便利なサービスであることは確かです。実際、私も購入や出品しています。
※メルカリの民度に関するユニークな意見(↓)
メルカリの民度の低さは「日本人の平均って実はそんなもん」くらいのものでしかなくて、ジモティーは「日本にいくつか存在するマイルドなスラム」みたいな感じで、ココナラは「煉獄」、ふわっちは「完全なる地獄」です。この国は終わりです。
— じゃじゃまる (@jajacircle) 2019年2月19日
例えば、「メルカリが年会費1000円」取るようになれば劇的にメルカリ内の民度が上がると思う。
1円でも金が取られるのを嫌うやべえ人を弾くいわゆる「金の壁」
>とにかくケチな人達が集まる"デジタルスラム"という新単語— tetsu (@metatetsu) 2019年2月20日
メルカリとヤフオクの民度の違いを解説
次にメルカリとヤフオクの民度の違いを解説していきます。
簡単に言うなら、ヤフオクはネットのテンション、メルカリはリアルのテンションといえます。
メルカリとヤフオクの民度の違いを説明する前に、それぞれの背景の違いから確認しましょう。
ヤフオクは1999年に誕生しました。当時はスマホどころか携帯電話すら今ほど一般的ではなかったので、PCで利用することがほとんどでした。
そのこともあってか、現在のメルカリほどの気軽さはありませんでした。
取引相手とのやり取りも、ほとんどビジネスメールに近い感じです。
また、「検索して簡単に分かることは自分で調べるべき」といった風潮も強くあり、簡単に分かることを質問すると馬鹿にされたり注意されたりするような空気感でした。
そのためかヤフオクでは入札を締め切るまでコメントがない場合も多いです。ヤフオクはそんなネットのテンションを今もある程度は引き継いでいるといえます。
一方のメルカリは、スマホアプリでの利用率が9割以上と圧倒的です。
アプリは基本的にはスマホやタブレットなどで起動します。
それらのデバイスは家族や友人知人などと気軽に連絡を取れるツールでもあります。また、「PCは持っていないがスマホは持っている」という方も増えています。
そのためか、メルカリは全体的にリアルのテンションに近いやり取りがされています。コメントも活発です。
そのリアルのテンションに近い気軽さや馴れ馴れしさが、ネットのテンションに慣れた方からすると民度が低いと感じられる側面もあると考えます。
民度の低さもメルカリの魅力……!?
私はあえて「メルカリの魅力は民度の低さにある」とも主張したいです。
ヤフオクはしっかり商品の相場を調べる出品者が多く、また、オークションという形式上、購入者が破格でゲットできることはあまりありません。人気の品は天井知らずに高騰することもよくあります。
しかしメルカリは良くも悪くもあまり調べないで気軽に利用する方も多いので、「この価格で売るの!?」と驚くようなお得商品も見受けられます。
つまり購入者にとってメルカリはお得商品を探しやすいといえます。
また、出品においてもヤフオクより気軽に購入してもらいやすい傾向にあります。
そのため「民度が低いからメルカリは使わない」というのも、それはそれでもったいないと思います。
それぞれの特徴を踏まえ、どちらもうまく利用することで良い売買ができると考えます。
※なお、メルカリとヤフオクの同時出品はどちらの利用規約でも禁止されています。バレたら利用制限などのペナルティ対象になりますし、取引マナーの観点からもやめておきましょう。